■ 関東オリジナルクラフト 溶岩工房 お客様に聞く - 焼肉レストラン まつざか様
― 「焼肉レストラン まつざか」について教えて下さい。 開店当時は、高崎では「焼肉と言えばホルモン」というくらいで、カルビとかの肉はほとんど出ませんでした。当然、そのようなホルモン焼きのお店はたくさんありました。全県的にチェーン店を展開を行っている企業もあり競争は激しかったのです。当店ではそういうお店と差別化する為に、A5クラスの国産牛カルビを中心に始めました。 そのため客単価は、輸入の肉を使った食べ放題のお店に比べると一割程度高いと思います。その分、安売り店の競争の影響は少ないです。客層も違いますし、固定客の比率も高いと思います。「安い」よりも「おいしい」を評価して頂いていますので、昨今の不景気での影響は、他店よりは少ないと感じています。
― 溶岩プレートを使うメリットについて教えて下さい。 さつまいも、かぼちゃ、野菜でも味に差がでます。またホルモン焼きでもふっくらと焼き上がります。富士山溶岩プレート焼きと鉄板焼きでは、「イカの一夜干し」と「さきいか」くらいの差が出てきます。当店のホルモン焼きを食べると、他店に行かれてもまた戻ってこられるお客様も少なくありません。 肉だけでなく「焼き方」にもこだわる事で、競合差別化を目指しました。
― 溶岩プレートを採用した理由は何ですか? 開業最初は、当店も鉄板焼きのお店でした。「A5クラスを使った国産牛の焼肉屋」だけの差別化ではなく、さらなる強力な差別化をさがしていました。「ホルモン焼き屋」の世界をなんとしても抜け出したかったのです。 2号店を出すにあたって「もっとおいしいものを」と考え、溶岩プレートを採用しました。溶岩プレートを採用した理由は「遠赤外線効果」が欲しかったからです。「やきいもは、どうしてあんなにおいしいのか?」を調べて「遠赤外線効果」のすごさを実感しました。この「遠赤外線効果」でお肉を焼いてみたら、すごく美味しいお肉になるではないかと考えたのです。 ― 溶岩プレートを採用した結果どうなりました? 2号店オープン後約2年程度で「客層」にかなりの変化が出てきました。カルビ等の注文が8割を占め、それにより売上もだいたい40%くらいアップしたと思います。溶岩プレートを使った「味の差」がわかっていただけたのだと実感しています。
― 鉄板焼や他の石焼きを採用しなかった理由は? いつ来店されても、常に同じ美味さを提供したいというのが、まず一番にあります。 鉄板焼きの場合、肉汁がすぐにとんで肉が乾いてしまいます。これではおいしくないです。炭は「遠赤外線効果」はありますが、火のコントロールが難しいのです。 大勢のお客様に、いつでも、リーズナブルな価格で、常に同じ「おいしさ」を提供する事を考えた場合、溶岩プレートとガスの組み合わせを選択しました。 ― 溶岩プレートもいろいろありますが、なぜ富士山溶岩プレートですか? 溶岩プレートにも浅間産、桜島産、阿蘇産、海外産溶岩プレートといくつもあります。富士山溶岩プレートでも、静岡側と山梨側にあるそうです。私は、浅間産と富士山山梨側の溶岩プレートを比較してみました。重視したのは熱への耐性です。 丸一日火にかけっぱなしで実験してみました。その結果、富士山の山梨側の溶岩プレートが割れにくく一番料理にあっているとわかりました。溶岩でない普通の石焼きは、熱に弱くすぐに割れてしまいますので採用しませんでした。 それに富士山溶岩プレートというとやはりネームバリューが良いですよね。メニューにも「富士山溶岩焼き」と書けます。この点も評価は高いですね。
― どんな食材でも美味しくなりますか? 外はアツアツ、中はふっくらが溶岩プレートを使った遠赤外線効果の特徴です。 ― こだわったのはどんな点ですか? まず「たれ」にこだわりました。1年くらいかけて自家製の特性のたれを開発しました。味噌を200kg以上使い、実験を繰り返しました。たれの開発段階で、下水がつまった事もあるくらいです。 肉の焼き加減にもこだわりました。おいしくお肉を焼くためには、強火で焼けば良いと言う訳ではありません。まず、溶岩プレートに厚さが問題になります。厚すぎても、薄すぎてもダメです。最初2.2cmで実験していましたが、結局1.8cmに落ち着きました。 次に火の強さが問題になりました。火の強さをどこにもっていくか? が味を決める重要なポイントになります。ガスの強さを最大から少しずつ下げていって実験してみました。非常によいポイントを見つけたので、常にそこで焼くことにしたのです。ですので当店ではお客様が火加減を変更出来るようにはなっていません。 火加減が決まったら、最後は火と溶岩プレートとの距離です。これも5円玉を1枚ずつ積み上げて一番おいしく焼ける場所を見つけました。とにかく火のコントロールはかなりこだわった所です。 ここまでやって、いつお客様がいらしても、常に同じおいしさを提供できる仕組みが出来たと思います。このデータを元に、遠赤外線二重構造による溶岩焼き無煙ロースターを独自開発しました。
― 溶岩工房を選んだ理由についてお聞かせ下さい。 当初、溶岩工房さんの事は知りませんでした。当店で使っている富士山溶岩プレートと同じものが、地元の企業から安く仕入れられる事がわかったので、その場で決めました。当店にとって、富士山溶岩プレートは必要不可欠なものだったので、このコストが安くなるのは大変ありがたかったです。
― 溶岩工房に望むことは何かありますか? 可能であれば、当店の近くの飲食店には富士山溶岩プレートを卸さないでいただけるとありがたいです。この地域では当店が独占状態となっています。この優位性はまだまだ手放したくはありません。
※ 取材日時 2009年1月 ※ 取材制作:カスタマワイズ |